京阪電車がICOCAを発売へ

ICカード乗車券を活用した新たな連携サービスについて
始まりは、上記のPiTaPa公式リリース(2009年12月15日発表)だった。これだけ見たところ、はっきり言って「?」が増殖するばかりで、このリリースが意図するところはなんら理解できなかった。ところが、こんな大きな謎について、JR西日本のサイトで答えを見つけることが出来た。
IC連絡定期券の導入、および京阪電車におけるICOCA定期券などの発売について
驚くべきは、

の2点。
Waterfrontでは数年前から「ポストペイはオプションであるべきで、早期にプリペイドICカードを提供すべき」と口を酸っぱくして言い続けていたが、とうとうその答えが出たことになる。とはいえ、その答えが「プリペイドは既存のICOCAを使う」というのは仰天するような結果だった。発想の転換とはまさしくこういうことを言うのだなあとも思いつつも、関西私鉄は追い込まれるところまで追い込まれたな、とも。私鉄王国の名にふさわしい関西私鉄がこうしてICOCAを導入するのはある意味残念ではあるが、PiTaPaがあの程度ではなるべくしてなった、としか言いようがない。そして、このニュースリリースPiTaPaの欠陥具合をも露呈している。それは、JR西との連絡定期が発券できないことである。いくら私鉄王国とはいえ、JR西との連絡定期の需要が少ないわけではない。阪急、阪神はとりわけあまり関係ないと思うが、京阪、近鉄、南海は目をつぶれるほどの痛みではなかっただろう。こうして、PiTaPa導入を引っ張った京阪*1ICOCAを導入するのだからなおさらそのように思える。
京阪でICOCAの発売が始まるということは、近鉄、南海でもいずれICOCAの発売が始まるかもしれない。関西私鉄は、PiTaPaの混迷により、都市規模の割に盛り上がらない大阪の交通系ICカード文化を、ICOCAをメインにしていくことでなんとかしていって欲しい。PiTaPaに対する個人的な不満は、

というところで、とにかく前者を早急に解決して欲しい。いやまあ、相互利用なんかしなくてもPiTaPa加盟店がICOCAリーダー置いてくれたらそれでいいのだけれど。0.1%還元のカードなんか誰が使うか!ボケ!!…Suicaペンギン様の1.5%還元はなんて素晴らしいんでしょう(*´Д`)
………まあ、とはいえ、ポストペイ自体は別段悪くはないんだけど、とにかくにも、いろんな制約やサービスの悪さなどで交通系ICカード文化が未だに盛り上がらないというのが悲しくて仕方がない。

*1:PiTaPaは阪急・京阪・能勢電で最初にスタート